2017年5月22日 Buono!ライブ2017 〜Pienezza!〜@横浜アリーナ

 嗣永桃子の引退に伴う Buono!の実質上ラストライブ。もう一週間以上前のことなので備忘録として。(セトリは末尾にとざまさんのツイートから)

 昨年の武道館はチケットが取れなかったので日本橋のライブビューイングで見ていた。それほど混んでないしビールを飲みながらコンサート観戦できるのでこれはこれで悪くない。現場だと振りやコールを気にしたりでパフォーマンスに集中できなかったりするし、このクラスになるとステージが遠くてどっちにしても巨大モニターを凝視することになるので。とはいえさすがにラストではあるし日本青年館Zepp東京でのライブの楽しさも忘れられず横アリ参戦へ。

 横アリはおそらく2010年の亀井ジュンリン卒業以来7年振り。円形のセンターステージということでまさに360℃対応、どこから見てもメンバーの誰かがこちらを向いてくれているのでそれほど違和感はない。ところで前週のアンジュでは幸いなことに(興業的にはよくないが)両隣が空いていたので周りをそれほど気にしなくてよかったのだが、さすがにBuono!メンは女子に人気。両隣を若い女子に挟まれて大変大変気を遣う。そして寂しいことに女子はサイリウムは振ってくれるのだけどほとんどコールをしない。というかしていても聞こえない場合がほとんど。なので「オイ!オイ!」と必死に叫ぶ声が虚空に吸い込まれていく虚しさはにんともかんとも。暖簾に腕押しというか打っても響かないというか。。。

 ただBuono!コンの良さはコール入れたりジャンプしたりといったアクティブな参加だけでなく三人の歌を楽しめるところだ。中盤に夏ダカラ!、うらはら、Blue-Sky-Blueを経てアコースティックアレンジでそれぞれのメンバーが中心となる三曲(みや:消失点、あいり:Over The Rainbowもも:I Need You)という流れでは完全にアレンジの良さもあり三人の歌に魅了された。この三人を集めたときにキッズの歌唱メン揃えてきたなと身構えたものだが、ハローとは一線を画す方針だったのか、2012年の指祭りまでこれといった外仕事もなくまさに飼い殺し状態でもったいないことをしたとつくづく思う。松浦亜弥が退いて以来、ハローのコンサートで歌を聞かせる場面はめったになくなってしまったが、Buono!はそれができる稀有な存在だったのだ。ベリや℃のコンサートでのソロでもそのような瞬間があったのかもしれないがベリはあまりにもおちゃらけて楽し過ぎた。℃はそもそも最初の武道館しか行ってない。だからこの数年間、筆者はハロプロのコンサートで歌を楽しむという習慣がほとんどなかったことに改めて気づかされた。

 のびやかで澄んだ声質のみやとあいりに対しややハスキーでグループにアクセントを与えるももの声が特に好きだ。コンサート後に出演したヒャダインのラジオ(ガルポプ)で自分で歌がうまいとは思わないが声はいいと思うと語っていたもも。音程は安定しているし延ばした音の処理に少し手こずるところを除けば十分にうまいと言って差し支えないももの歌唱力だが、自分の歌を客観的に聞くことができていればこその言葉だろう。JAPANハロプロNETWORKかハロードライブだったかのラジオで細かすぎて伝わらないハロ曲の好きなポイントというコーナーでMY BOYでのもものパート「今日の風は今日しか吹かないから」の「から」の発声が特に好きだという投稿があったが、まさにそれ!と手を叩いたものだ。この声でもっとロックな曲が聴きたかったのだがベリはなんだか変な路線に行ってしまったしね。

 それにしてもあっという間の3時間強だった。ゲストはそれぞれ2曲ずつしか歌わなかったのに。みやのPINK CRES.はうぇいうぇい系でハロヲタには評判よくなさそうだが、E-Girlsをポップにしたような曲調は楽しくて悪くない。みやの歌唱力が生きるようには思えないが。みやといえば昨年の武道館ではベリの休止以降ブランクが空いてしまったせいか随分と調子を落としてしまった感は否めなかったが、今回は復調。昨年よりはずっとコンディション上げてきていたと思う。ただし透明感は失われた感が。代わりに声に芯が出てきたような気はするのだが今さら声変りでもないか。ピンクレは(この呼び方ピンチケみたいで気に入っている)どうも地下アイドルとは相いれない路線らしくなかなか会う機会のないのがつらい。先週は山中湖でのマラソンのイベントに呼ばれてたし。カントリーはオールディーズ路線がすっかり定着してハローの中での一定位置を確保することはできたように思えるがもも以降が課題か。℃-uteはさすがの貫禄で安定。SSAの箱の大きさに油断していたらまさかのチケット瞬殺。当日はライブビューイングかな。

 今回ライブでは初めて聞いた夏ダカラ!とやはりライブでは久しぶりのゴールが大変大変よろしかった。夏ダカラ!は8ビートの多いBuono!にあって4ビートのゆったりとした曲だけに当初シングルとしてはどうかと思ったが聞きこむととてもよい。今回のライブでは特に三人のハーモニーがきれいに処理されていてとても心地よかった。あんな大きいホールなのにこれは感心。そしてゴール。生バンドらしくギターをフィーチャーしたアレンジとシンセの壮大なオーケストラがこれまた気持ちよく響いて聞き入ってしまった。

 アンコールでのKiss!Kiss!Kiss!~たまにヘコんだら昼まで寝てればいい~の後のお約束のお昼寝タイム、ここでのももの二人へのメッセージの言葉とそのやさしい口調に顔をくしゃくしゃにして泣き顔をこらえるあいりの顔のアップで涙腺崩壊。みやへのメッセージをよく覚えてない上にみやからのももへのメッセージ…と思わせて曲に入るという落ちにうまく笑えないくらいに動揺してしまった。Buono!でのあいりは℃のメンバーといるときとは違って最年少だから思い切りみやとももに甘えてリラックスしきってとにかく楽しそうな印象が強かったからこの部分は効いたな。もう、この部分のももの朗読を聞くためだけにブルーレイ買いたい気分(うちはまだDVD)ホントのじぶんでメンバーはけてからも両隣の女の子がまだ帰らずにモニターのスタッフロール見ながらBGMのロックの神様に合わせてサイリウム振ってくれてたのはちょっと嬉しかったかな。