2016年11月25日(金) あゆみくりかまき リリイベ@ららぽーと豊洲

 筆者のホーム(職場至近)ららぽ豊洲でのリリイベ。平日夕方開催かつ極寒という環境下、開始30分前の状況(下記)を見る集客が危ぶまれるところだが、開始間近になると人がわらわらと集まり結局、策で囲ったエリアはほぼ埋まった。

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 あゆくまを見るのはTIF2016以来。その後通うようになったライブハウスを中心とする地下対バンでほとんど名前を見かけないので普段どのような活動を行っているのか推し量るすべもないのだが、ある程度平日夕方にこんな辺鄙な場所でも集客できるところを見るとライブではワンマン中心に地方なども回っているのかもしれない。

 TIFではかなり遅い時間帯に着ぐるみを引き連れて登場したためかなりイロモノ的印象が強く、また、DJスタイルを取るだけあって、他社の曲(ラッドの前前前世しかわからなかったが後何曲か)で会場を煽り盛り上げる形のライブスタイルやまたぎと呼ばれるファンのノリを見るとこれまで見てきた地下アイドルとは一線を画す雰囲気。地下アイドルのコール3点セットであるMIX、ふわふわ、おーイングのうちおーイングのみはかろうじて判別できたものの、もともとロック系統のライブでおーイングがあるのは全然不思議ではない。強いて他の地下アイドルとの類推で分類するならばキャンディGO!GO!やアンダービースティ、DISDOLなどのタテノリのハードロック系に近いノリかもしれず個人的にはこのようなスタイルの方が自分の嗜好には近いと感じられるし楽しいので本当はまたぎ衆に混じってもっと体を動かして暖まりたかったのだが、一般人に混じって会社の同僚に見咎められる危険性もあり自重。

 新曲「旅立ちの唄」を含む何曲かを続けて演奏するがライブハウスで培った成果なのか煽り方がとてもうまい。「みんなの人差し指が見たいんだ」というセリフはサービス価値共創の観点でひどょうによく考えられたものだと思う。ライブで演者に「次は~してね」と指示されるのはどちらかというとやらされている感が強く興ざめな面が否めないが、「見たいんだ」と言われるとじゃあ見せてやるか、となり、単に人差し指挙げてね、と言われるよりもファンの側の自発性を促す点でその行為による一体感の醸成に自らの意志で参加しているとの内発同期による行為であるとの自覚がより高次の価値を生ぜしめる。

 TIFで見たときはすでにくま設定解除後であったためその時代のステージは見ていないものの、そのような設定が必要ないほど観客の自発的参加を促しライブの高揚感を高めるための技量は高い。すでに一定のファンを獲得し目標とする武道館にはまだ遠いものの、それが決して夢物語ではなく着実にそこに向かいつつあるのだとの感覚を演者とファンが共有できる幸福感がこのグループにはある。大阪出身なのにボケひとつない真面目一本やりの真摯なMCに代表されるストイックなメンバー。そしてファン同士でのあいさつを交わす姿が頻繁に見かけられたように強固なコミュニティを形成するファンの存在は今後の可能性を感じさせる。なんかやたら楽しそうだし。