2016年10月23日(日) 寺島由芙 「ワセジョの夢の叶え方」@2016稲門祭

 随分前のイベントだがせっかくメモを取っていたので備忘録として残しておく。早稲田大学の学祭における2014年文学部卒のゆっふぃーと1996年政経卒の歌手の宮苑晶子さんとのトークイベント。場所は8号館311教室。

 自己紹介でなぜアイドルになろうとしたのかを語るゆっふぃー。17歳のころまでモーニング娘。が好きでオーディションも受けていたとのこと。この場では語らなかったが、調べるとキッズオーデを受けていたことが判明。ゆっふぃー小5のことなので受かっていれば同学年の舞美やももちと時代を作っていた可能性も。その後小春のきらりんが好きだったと言っているので娘。8期メンバーも受けている模様だが光井愛佳とゆっふぃー。。。娘。史に残る最大の謎のせいでここでもアイドルの夢を絶たれた後は受験に専念。大学入学後の19歳で焦りを感じていたところ語学の授業の学友がニコ動で配信していることを知り自ら発信する道があるのだと開眼。このご学友について聞かれ「男の子だけどただの友達だから!オタクはすぐ病んじゃうから」と繊細なヲタに配慮。そこから積極的に作曲家のコミュニティにコンタクトして曲をつくってもらいライブハウスで歌うようになったのだとか。その縁で受けたBiSのオーディションが世に出るきっかけとなるのだからアイドルとしては遅咲き。かなり遠回りをしたといえるだろう。

 ただし本人はあまりそれを肯定的にとらえているようだ。今は小学生でオーディションを受けて芸能界入りをする子供もいるが大人になって後悔しないか心配とのこと。ゆっふぃーの場合は自分で判断で始められたのでそれはよかったと感じているそうだ。実際、その自立性はバイト選びにも表れている。ふつうは求人広告を通して申し込むものだが、ゆっふぃーは通学途上で講義が始まる前の短時間だけの勤務でも務まることなどの条件に合うパスタ店にバイトの募集もしていないのに自ら電話をかけて職を勝ち取ったというから尋常ではない。自分の運命は自ら切り開いていくものという強い意志が感じられる。

 座右の銘は「学をなすに三要あり、志なり、勤なり、好なり」これは中学の生徒手帳に載っていたとのことだが、好きなことを続けたいということでゆるキャラで卒論も書き、ゆるキャラのイベントに通い詰めることで先方から声がかかりゆるキャラのお姉さんのような仕事も増えていったという。5年後にどうなっているかと聞かれ、30歳になるのでアイドルとしては苦しいかもしれないがゆるキャラの仕事は続けていたいし、加えて早稲田で学んだことを生かしこれからは文筆の方で発信側に回る仕事をしたいとも。出版したら記念のサイン会や握手会に来てね、とオタクにアピールも忘れない。握手も実は好きなのでやれる仕事はやりたいと。

 最後に質問の時間はありません、聞きたいことはゆっふぃーの握手会で聞いてね、としごとのできる女性らしくクールに閉める宮苑さんにかぶせて「10秒しかないけどね」とオタクを凍らせるゆっふぃー。Facebookでの参加申し込みということでかなりハードルの高いイベントだったのでオタクが集結していたのかは定かではないが、随所にオタクをいじるゆっふぃーのやさしさ(?)が伺えて興味深いイベントではあった。本当はワセジョらしさとは、みたいな話もあって「女扱いされない!ちやほやされない!」という点で意気投合する場面もあったのだが、ゆっふぃーが身近にいて手を出さないとも思えないのでこの辺は話半分で聞いておくべきかと。

2017年2月8日(水)カントリー・ガールズ 新曲リリースイベント@Venus Fort教会広場

 新曲のGood Boy Bad Girl/ピーナッツバタージェリーラブのリリースイベントに参加。青海といえば何かのアイドルイベントで大量のアイドルが間違えて青梅まで行ってしまったという悲劇の舞台としてあまりにも有名。都心からは行きにくい場所ながら豊洲からはゆりかもめで一本、帰りはりんかい線で横浜方面へのアクセスもよく実は便利な場所であることが判明。しかしながら30分前に到着した時点ですでにCDは完売。ハロプロのリリイベはこれで3連続CD買えてない状態。もうラゾーナとかとなりのZeppとか使わないと溢れかえるヲタを収容できないのだけどそういうコストのかかることはしない合理的な会社なので期待薄。平日にこれだけ集めるのだから都内ならホールでツアーできるのにライブハウスでしかやらないからチケット取れない難民がこういうイベントに押し寄せるのはわかるがそれにしても人多すぎ。ただ豊洲のように上から下を見下ろすのではなく一応舞台を見上げる形になるので遠目で顔も判別できないながらなんとか姿を拝むことはできた。

 新曲のGood Boy Bad Girlで始まりピーナッツバタージェリーラブで閉める間に恋はマグネット、浮気なハニーパイとハニパイで記憶が跳んだがあと一曲。ハニパイと言えば当時ハローでは珍しかった握手会付きの大イベントが夏のよみうりランドイーストが行われて昼の暑いさなか長い列に並んでやはり遠目からしか見えなかったのを思い出す。残念ながら今回も上半身しか見えなかったため脚のパカパカが見られなかったがこれからも持ち歌としてやってくれるならももち卒後も期待大だ。

 新曲のGood Boy Bad Girlは格好いい曲でメンバー同士がペアになって丁々発止のやりとりをするところがなかなかよい。どうだっていいのあたりから割とドスの効いた力強さが出てきてとても気に入っている。こぶしのがなりとはまた違う方向性での力強さ。ピーナッツバタージェリーラブはももちと他のメンバーの声質の違いがかなり鮮明でこれだけ聞くとももちとゆかいな仲間たち。ただ歌のうまいももちが抜けることによるダメージは意外と大きくないのかもしれないと思った。他のメンバーも実力がないわけではないので声質が揃えばグループとしての性格もまた統一性を帯びてくるのかなと。またももちの存在がこのグループの伸びしろを抑え込んでしまっているように感じないでもないので。今はよくも悪くもMCからライブに至るまでももちの存在が大きすぎるのでしばらくは欠落感が大きいだろうとは思うが。

2017年1月27日(金) LasRabbi定期 森崎恵生誕祭@秋葉原_factory

 ラスラビ定期&めぐち生誕祭。他メンの生誕は毎回プロデューサのめぐちが企画実行していると思われるだけにどうなることかと開催が危ぶまれたが無事決行。目隠しをされたままのめぐちが登場。おもしろアイマスクを取ると美女と野獣のベルの衣装(覚醒前)を着ていることに気づき感激という演出。本人は知らなかったようなのでメンバーが考えたのだろう粋な計らい。いろいろと面倒くさいので、ということで何とケーキとプレゼントを先に渡してしまう怒涛の展開はさすがラスラビ。こんなの他の正統派のアイドルでやったら荒れるよなあ。

 ラスラビのオリジナル4曲のあとはMCを挟んであーやさん、れんれん、卒業したちーちゃんのソロ、あーやxれんれんデュオ、そして主役のめぐちソロという順番。やたら干物妹うまるちゃんにはまっているというあーやさんがノリノリでコールまで指定してうまるちゃん激唱。そして盛り上がる会場…なんなんだ。れんれんソロはしっとりと。ここへきて歌唱力が大幅にアップしているのではないでしょうか。もともとダンス要員だったはずなのでメンバーが揃わない現状、これは大きい。ちーちゃんのLove涙色はなつかしのあやや。この子がセンターにいると華があったのになあ。もったいなや。就職が決まったということなので堅実に人生を歩んでほしいもの。あややと言えば完璧すぎてアイドルサイボーグなんて呼ばれていたが、森川家のあーやさんも負けず劣らず完璧であーやロイドなる呼び名もむべなるかなと納得。衣装や振り付けをラスラビに提供するだけでなく、めぐちいわくうちでは料理と言えば彩香だと。凄いなあ。推してるアイドルのはなちゃん(なちゅらリウム.vivid)が好きだということでサメモチというユニット?のことを教えてくれたがあーやさんはサメでモチは岩田華怜なのだそうだ。ビジュアルも元AKBのメジャー仕様だしダンスと歌も高レベル。れんれんと歌った革命デュアリズムは歌巧者の西川貴教水樹奈々のデュオ曲だけに高い歌唱力が求められるがれんれんとのパフォーマンスも安定。れんれんは出るところ1か所間違ったけどね。可愛かったから問題なし。で満を持してめぐちソロ。まさかのメロンの赤いフリージアハロヲタの筆者歓喜。昨年の生誕でも歌ったそうでお気に入りのご様子。春先に復帰するという道重さゆみがオーディションの課題曲で思いで深い曲として娘。卒業公演でも歌った曲だけにハロヲタには思い入れがあり、こういう特別な場で取り上げてくれるだけでとてもうれしく感慨深いものがあります。なのであえてパフォーマンスには言及しません。

 そしてさらにめぐちゃんの踊り手パフォ。バレエやピアノを習ってたというから森川家はみな育ちがいいんだなと納得。めぐちは暴れてもなんとなく品がいいものね。そしてメンバー&あーやさんによるパートを経て怒涛のディズニーメドレーへ(笑)もうこれは笑うしかない。北川さんの「もうディズニーなんて聞きたくない!見たくもない!」という魂の叫び(笑)それだけめぐちゃんのために一生懸命練習したそうな。そして新曲のあいうえサンバはラスラビらしい楽しい歌。定番2曲の後めぐちギター弾き語り。弟のかっちゃんに教えてもらいながらも苦戦した様子がうかがえる演奏だったけれどもそういう家族的な温かさが随所にうかがえるラスラビ定期のファミリー感はいつもながらとても微笑ましい。最後にやっとサプライズのめぐちゃん客席でメンバーによるめぐちゃんに贈る歌。れんれん企画でメンバー作詞、曲はプロに委嘱と本格的。思わずプロデューサーとしてめぐちがもったいない!と(笑)めぐちゃんのすぐ後ろで見てたので涙には気づけなかったけどとても心温まる企画でラスラビは本当にメンバーに恵まれていると思う。とりあえずひかりんが早く戻ってくれると嬉しい。以下、めぐちブログからセトリ;

 

セトリ

 

美女と野獣のテーマ

MC

ハルコイ

しーしーしー

ポインセチア

わがままなリップ

MC

うまるちゃんの歌(あやか)

Days(れん)

Love涙色(ちさと)

革命ディアリズム(あやれん)

赤いフリージア(めぐ)

MC

バレリーコ(めぐ)

僕を信じて(めぐもえ)

お願いダーリン(めぐあやれん)

片思いの対角線(めぐもえれん)

てもでもの涙(めぐあや)

MC

ディズニー曲(全員)

MC

あいうえサンバ

きっとぐっとサマーデイズ

え?

MC

ユメクイ(ギターめぐ)

MC

ラストラビット(全員)

MC

恵~Our gift for you~(もえれんあや)

MC

 

以下はブログでのめぐちによる生誕祭感想

ameblo.jp

2017年2月2日(木)東京Candoll初戦3日目(LasRabbi他)@渋谷Glad

 フランスで開催されるJapanExpoへの出場権をかけてアイドルが競う東京Candoll初戦三日目。昨年は惜しくも敗退となったLasRabbiが必勝を期して再び挑む舞台ににんじんが集結。出場アイドルはラスラビの他、WiLL、空野青空、片目惚れ、Girl’s Beat!!、ノーメイクスの総税6組。ラスラビ以外はすべて初見という新鮮なラインナップ。結果は下記;

 

1位 空野青空

2位 WiLL

3位 ノーメイクス

4位 Girl’s Beat!!

          LasRabbi

------以上予選通過----------

6位 片目惚れ-hitomebore-

 

 今回4位が2チームということで6位の片目惚れのみが初戦敗退。残りの5チームが次回進出ということでラスラビにとっては薄氷を踏むような際どい結果での勝ち抜けとなった。一番手のWiLLは聞き逃したが終演後の物販にオタクが列をなしているのを見て勝ち抜けを確信。ライブを確認した中では1位の空野青空(あおにゃん)はルックスも高水準でキャラも上滑りしない安定度でライブも盛況、それなりにヲタも動員しておりこちらも余裕で予選通過を予想。残るは団子状態だがライブの盛り上がりでは頭一つ抜けたラスラビが僅差で3位につけると予想したが結果は逆にギリギリの4位。ヲタはそれなりに動員していたはずなので来場者ポイント(推しのアイドルに0.5ポイント)での優位性が生きず投票であまり差をつけられなかったということだろう。

 WiLLとあおにゃんは余裕で勝ち抜けが予想されたためLasRabbi以外の二組としてGirl’s Beat!!とノーメイクスに入れたがどちらもライブは今一つの盛り上がりだった割に健闘。前者は均整の取れたスタイルで露出度の高い衣装とボイスパーカッションの目新しさ、ノーメイクスは何だか懐かしい感じの衣装や曲のおもしろさ、そして意外と完成度の高いライブパフォーマンスとそれなりに大人がまじめに作って仕上げてきた痕跡が伺えて好感を得たものと見える。ラスラビも勢いはあったのだが、結局、終わってみるとめぐちのキャラクターが強烈なだけにそれだけが印象に残るためグループとしてのアイデンティティが逆に希薄になってしまうというということはあり得るのかもしれない。客層にもよるのかもしれないが意外と楽曲派が多かったのだろうか。2階3階で地蔵に徹してた客も多かったしなあ。敗退した片目惚れは眼帯で片目を隠してしまってビジュアルが確認できないのが大きい。りゅうあちゃんなんかは本当は可愛いのに眼帯でよくわからないし。コンセプトとしてあまり機能しているとも思えないしマイナスの要素の方が大きいのではないのかな。

2017年1月26日(木)リンクSTAR's定期@TWIN BOX 秋葉原

 昨年末に新メンバーが降格して以降初の定期。研修生の活動を突然打ち切ったと思ったら即追加メンバー募集を始めたりいろいろと何をしたいのか読めない運営ではある。降格メンも伊藤優愛以外は今回から始めたランチェキには含まれておりいずれ復帰のニュアンスも残しつつ未だいつステージに立てるかはわからないという非常に煮え切らない処遇。羽田愛菜など人気の高いメンバーも降格となり集客への影響が注目されたが、特に目立って減少したようにも見えなかった。無銭なのであまり参考にはならないかもしれないが。

 セトリははるるんのブログから下記の15曲ノンストップ。いろいろあったせいか正規メン3人の気合は十分。やたら観客にコールやオーイングを求めたりと煽りまくり。会場の熱気が高まって…というよりはどこか焦りのようなものさえ伺え、やはりグループとして存続していく上であまり良い状況にはないのだろうなということを感じさせた。

 パフォーマンスについて。ツイボの狭い舞台ではやはり正規メンの三人にサポメン二人を加えた5人程度のバランスがよいのかダンスの動きが大きく見ごたえ十分。舞台を終えたばかりでダンスからは遠ざかっていたひなりんがステージ感を取り戻すまで無難に対応していたのと対照的に「リンクSTAR’sに賭ける」と断言するはるるんの気合、また、もともとライブが大好きでたまらないのだろうありちゃんのどちらかというと鬼気迫るパフォーマンスともども見過ごせない何かを感じさせた。今回のセトリはデビューから時系列で組んだということであり、ラスト定番の甘いミントが早々に演じられるなどいろいろと勝手が違う中で敢行。代わってトゥインクリンがラストだが、これはすでに昨夏のリリースであり、それ以降、新曲をリリースできていないことになる。それなりに曲の蓄積はあるので定期、対バンともにセトリを組むためのストックには困らないが、やはりマンネリ打破には新曲が一番。ありちゃんが売れかけているだけに新曲で露出の機会を増やしたいところ。

 それにしてもホメノビ☆じゃぱんだで最初に見た時から、このグループは歌さえなんとかすれば大化けするのにと感じたものだが、その点は一向に改善されない。ななみんが入って彼女のパートだけはなんとか安定しているように思えた時期もあるのだが、降格によりまた振り出しに。2月はかなり積極的にライブのスケジュールを組んでいるようなので降格メンを見る機会に期待しつつ生暖かく見守りたい。

 

セットリスト:リンクSTAR’sオフィシャルブログ(大友波瑠)より

煌めきSUN-DAYS
光の先
神回シンドローム
ホメノビ☆じゃぱんだ
甘いミント
イカネバの娘
ツバサノウタ
TwinStars
サポートメンバー
リンクスター
拡サンダー
秘密基地
ダーリン
パリッタ★
トゥインクリン☆

2017年1月26日(木) ボカフォト平日無銭 南はな(なちゅらリウム.vivid)ソロ@秋葉原サイファー

 約2か月振りのはなちゃんソロ。ラスラビの物販を待つ間にビラ配りをしていた女の子。積極的で明るい性格に惹かれ興味を持ち検索したのがきっかけ。なちゅらリウム.vividの壮絶な歴史とメンバーがどんどん脱退し一人になってもグループを守ったというその物語性に動かされ前回のソロで初めて接触。それからまだ3か月も経っていないのが不思議に感じられるほどTwitterなどにより(ファン目線で)濃密なコミュニケーションを継続したことで(あくまでも主観だが)強固な関係性を構築(したと思い込む。)今回のソロは何をおいても行かねばならぬと早めの出番(18:05開始)に備えるためフレックスで17時退社を申請する万全の態勢。16年間のハロヲタ人生で接触というものにほとんど興味はなくリリイベなどでも一度も握手に臨んだことはなかったのだが、今や地下アイドルの主要な収入源と化しそれを抜きには地下アイドルを取り巻く現象を語れない状況から初めて接触に臨んで3か月。(自称)楽曲派として忸怩たるものはあるものの今や曲への評価とは関係なしにはなちゃんのライブには駆けつけなければとの思いに駆られている。AKB48の躍進の一つの理由としてこの接触による関係性マーケティングの強烈なインパクトについて言及されているが、地下アイドルのようなコンテンツとしては未完成な形態ですらこれだけファンを駆り立てるのだから、オーディションでそれなりの人材を揃えて秋元康の人脈により高い水準のコンテンツを揃え常設劇場で毎日のように公演ら通っていればとてつもない勢いではまってしまうのは大いに理解できるところだ。エンタテイメントの世界だけではなくBtoBを含むあらゆるビジネスにおいて注目度の高まる関係性マーケティングについては別の機会に考察を行いたい。

 さて、はなちゃんである。一番手の黒絵うみちゃんというソロの女の子が意外にも大勢のヲタを引き連れて盛り上がったため二番手のはなちゃんの動向が危ぶまれたが幸いなことにこの日は古参のファン(はなちゃんによれば「懐かしい人」)も駆けつけそれなりの態勢で臨むことに。この日の前に発表されたメンバーの突然の解雇により再び二人となったなちゅらを励ますためだったのか有り難い配慮ではある。「契約違反」が何を示すのかはわからないが本人確認の後即日解雇となる所業であればある程度は想像がつく。筆者が知ったときに四人であったメンバーのうち一人は他グループとの兼務による過労から脱退。残った三人のバランスはそれなりによかったため残念ながら当面は二人で凌ぐことに。どこで見つけてくるのかCheer Zelopやパストリープスなどサイファを根城にする姉妹グループの人員も早期に補強されているのでいずれ増員があるものと期待。

 セットリストはLiSAの「Rising Hope」、平野綾の「God Knows」、ボカロの「天樂」というヲタ芸打ちにはたまらないプログラム。ステージ用のなちゅらTシャツを忘れたため急きょ汎用JK制服に黒タイツ、眼鏡で現れたはなちゃんに会場のボルテージも最高潮。はなちゃんのパワフルなボーカルにまた磨きがかかったようで、激しい曲調ではあるものの発声が大分安定してきたように感じた。本人も楽しみにしていたというように本来はなちゅらのEDM寄りのクールな曲調よりもこのように激しい曲で映える声質なのかもしれない。当初の路線とは異なるがはなちゃんの才能に合わせて楽曲の方向性を変えてみるのもまた一興。正直、この日のはなちゃんソロは普段のなちゅらのライブよりもかなり楽しかった。

2017年1月24日(火)ピンク・ベイビーズ 新曲「UFO」リリースイベント@タワーレコード横浜ビブレ店

 ピンクレディーのカバーグループということであまり積極的に見に行く動機に欠けるせいか意外にも初見。今回は平日の夕方に横浜でのイベントということもあってかメンバーはおそらく年長の5人。開始前に店内でビラ配りをしていたがあくまで一般客風を装っているためかビラはいただけなかった。

 S.O.S.から始まって知らない曲を一曲はさみペッパー警部渚のシンドバッド、愛しのニューオーリンズ、UFOと懐かしの曲が並ぶと自然に手が動き振りをなぞってしまう。UFOの脚パカパカもしたくなるがそこは大人の分別で我慢。そんな世代。愛しのニューオーリンズなんて曲は現役世代ではあっても初めて聞くような曲なのだが、これがまた都倉俊一の懐かしい雰囲気のメロディーをみーちゃんけいちゃんを彷彿とさせるしっかりした歌唱力で意外にも聞かせる。正直、結構、うまいじゃないかと。客席は案の定、筆者と同世代かそれ以上の中年男性がメインで時折若い人も見かけたけれども、ピンクレディーが突き刺さるのはやはり小学生時分にTVで見て学校で休み時間になれば誰かが歌って踊ってたという時代を経て育った我々の世代だろう。この懐かしいピンクレディーの曲をアレンジもほとんど変えずに(これはあえて今風にして中年男性を遠ざけないためのポリシーに基づくのだろう)しっかりと歌える可愛い女の子に演じさせる。これはターゲットの中年男性がもしどこかのイベントで出くわしてしまったら逃れようがないのではないか。あらためて感じるピンクレディーの破壊力恐るべし。